害獣駆除と狩猟の具体的な違いはどこ?双方が持つ意味について解説!

公開日:2021/11/01  最終更新日:2022/03/04

「害獣駆除」と「狩猟」の違いを知っていますか?どちらも、危険な野生動物を相手にして戦う、そんな似たようなイメージを持たれるかもしれませんね。よく耳にするけれど、どういったものか説明できる方は少ないのではないでしょうか。今回はそんな「害獣駆除」と「狩猟」の意味や具体的な違いについて解説します。

害獣駆除とは?

害獣駆除とは、人間に有害な動物を駆除するということです。動物にはもちろん鳥も含まれますので、害(鳥)獣駆除といったりもします。

それでは、駆除とはどういう意味なのでしょう。駆除とは、害になるものを追い払い、または殺して取り除くことです。要するに害獣駆除とは、「人間に有害な動物を追い払ったり、殺して取り除くこと」ということになります。

では、人間に有害とはどういうことか疑問が出てきそうですが、これには厳密な定義はなく、しいて言うなら、農作物を食い荒らす・人間や家畜にケガをさせる・住居を壊したり、汚したりするということが考えられますね。

害(鳥)獣ってどんな動物?

害(鳥)獣とは、日本では一般的には次のような動物のことです。

・害鳥

害鳥とは、カラス、キジバト、ドバト、スズメなどを指します。カラスはすぐに思い浮かぶと思いますが、一見人畜無害に思えるハトやスズメなども見方によっては害鳥とみなされます。

たとえば、ハトは人間を恐れません。実際に、工場やマンションには特に冬場、ハトが巣を作ることで鳴き声やフンの被害が深刻になることもあります。

・害獣

害獣とは、ドブネズミ、クマネズミなどのネズミ類、ハクビシン、クマ、イノシシ、アライグマ、シカ、イタチなどを指します。これらの害獣は、細菌や伝染病を保有していて人間にうつすこともあります。害(鳥)獣とは、国や地域によっても違うので厳密には決まってはいませんが、上記のような動物が一般的です。

しかし注意していただきたいのが、人間に有害だとされていても、「カラスを含むすべての野生鳥獣は鳥獣保護管理法で保護されているので、捕まえたり殺したりはできない」ということです。許可なく勝手に捕獲したり駆除するのは、実は法律違反なので気をつけましょう。

害(鳥)獣駆除には許可が必要

なぜ野生鳥獣が法律で守られているかというと、自然環境を守り、生物の多様性を保っていくためです。みんなが許可もなく駆除するようになってしまっては、絶滅の危険も出てきてしまい、自然界のバランスが保てなくなってしまうのです。

逆に言うと、許可があれば駆除できますが、その場合でも野生鳥獣の個体数、性別、年齢などを考慮した上でなければできません。それほど野生鳥獣の取り扱いは厳しく決められています。

害獣駆除は一般人でもできる?

法律によってすべての野生鳥獣の捕獲、殺傷は禁止ですし、また許可を得ることも簡単ではありません。ですから、それができない一般人にとっては、害獣を「追い出す行為」=忌避剤(きひざい)を使用することなどが、害(鳥)獣駆除だといえます。

次でも述べますが、しっかりとした害獣駆除を行えるのは、狩猟免許をもった方や自治体から許可を得ている害獣駆除専門業者ということになります。

狩猟とは?

次に「狩猟」とはどんなものか説明していきます。

狩猟とは

山野の鳥獣を「銃」や「わな」を使って捕まえることです。狩猟のことを「狩り」とも言います。これが一般的な狩猟ですが、法律上くわしく言うと「狩猟」とは、法定猟法(銃猟・わな猟・網猟)で狩猟鳥獣の捕獲等を行うことです。

ちなみに、3つの法定猟法を行うには「狩猟免許」が必要ですが、免許一枚ですべての猟法ができるのではなく、それぞれ固有の免許が必要です。

なんのために狩猟をするの?

狩猟の本来の目的は食料にしたり、剥ぎ取った皮を衣服として使うことでした。しかし、古代以降では趣味や娯楽として行われることも多くなり、そのために絶滅してしまった動物もいます。現代では、自治体からの駆除要請を受けたり、生態系の管理のために行われることもあります。

狩猟期間

狩猟はいつでも好きなときにできるものではなく、期間が決められています。毎年10月15日(北海道は、毎年9月15日)から翌年4月15日と法律に規定されています。

しかし実際には、狩猟鳥獣の保護のため、鳥獣保護管理法施行規則第九条によって、毎年11月15日から翌年2月15日まで(北海道では毎年10月1日から翌年1月31日まで)に変更されています。また、この期間も絶対ではなく地区や動物の種類によって、延長・短縮されるといった変動的なものです。

狩猟登録

狩猟をしたいと思ったら、「狩猟登録」が必要です。毎年、狩猟期間前に狩猟を行おうとしている都道府県に対して狩猟登録をすることでやっと、狩猟をすることができます。毎年登録しなければいけないところがポイントですね。

狩猟鳥獣

狩猟できる動物は法律で48種に決められています。絶滅の危険性のない動物が対象となっています。

結局、狩猟とは?

これまでのことを整理して一言でいうと、狩猟とは、「決められた期間・場所・動物・方法で野生鳥獣の捕獲などを行うこと」ということです。

有害駆除

狩猟に関連して、「有害駆除」というものがあるので、それについて説明していきます。有害駆除とは、野生動物によって農林水産業に被害がおよぶことの防止・軽減のために行われる許可捕獲のことです。

主に、農作物が荒らされるなどの実害が生じている場合に、当事者からの申請を受け、都道府県知事を通して狩猟家に有害駆除の要請が出されます。地元の猟友会が依頼を受けて、有害駆除を行うことがほとんどです。

害獣駆除と狩猟の具体的な違い

ここまで述べてきたことを踏まえて、害獣駆除と狩猟の違いについて説明します。

目的が違う

害獣駆除と狩猟の違いは、目的が違うということです。

・害獣駆除=ある場所から害鳥や害獣を追い出す目的

・狩猟=本来は食料や衣服など生活の糧とすることが目的、しかし今では、娯楽のためや、生態系の保護のための管理目的で行われることもある

こういった目的の違いがあります。ですから、害獣駆除は必ずしも捕獲目的ではなく、一般人が忌避剤や超音波機器や電気柵を使って、追い出す行為のことも指します。いま害獣によって実際に被害を受けている人が主体になりますので、深刻度に違いがあるとも言えますね。

害獣駆除は専門家へ

害獣駆除を実質担っているのは、狩猟家(猟友会)と駆除専門業者です。農林水産物に被害があれば自治体を通して地元の猟友会に依頼がいきます。

住宅に害獣による被害があって手に負えない場合には、害獣駆除の専門業者に依頼される方も多いのではないでしょうか。野生動物への対処は細かい規定があったり、危険もありますから、専門家に頼るのが一番ですね。

 

ここまで害獣駆除と狩猟のそれぞれの意味や制度、そして違いについて解説してきました。野生動物を相手にする害獣駆除と狩猟には、生態系や自然環境を保護するために法律や細かい規定がたくさんあることが分かりました。

似たようなイメージがありますが、狩猟は娯楽要素で行われる意味合いが強いということも理解できたかと思います。害獣駆除と狩猟の違いが気になっていた方は参考にしてください。

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