鹿が人間の生活に及ぼす影響とは?具体的な対処方法を学ぼう!
1980年代以降、北海道から屋久島に至るまでの広い範囲で増えすぎた鹿が人間の生活にさまざまな影響を及ぼしていることをご存知でしょうか。多様な草木をエサとしている鹿による食害は非常に深刻で、森林だけでなく生態系にまでその影響は広がっています。鹿の生態やどのような影響を人間の生活に及ぼすのか、鹿の対処法などについて紹介します。
鹿の生態を知ろう!
鹿は偶蹄目シカ科シカ属に分類される動物で、日本固有の動物ではなく東南アジアから中国の日本海沿岸にかけて分布しています。
食性
鹿は4つの部屋に分かれた複雑な構造の反芻胃と呼ばれる胃を持っています。食べたものを吐き戻して噛みなおす反芻という行動と胃の構造を利用して消化を促進し、低質な食べ物からも充分な栄養を摂れる能力があります。
鹿はハンゴウソウやアセビなどの一部を除いてほとんどの植物を好んで食べます。広葉樹の葉やイネ科の草、ササ類の葉、どんぐりなどの木の実が主な食糧です。1日当たりの量も多く、1頭当たり3~5㎏以上食べるといわれています。
繁殖
鹿は繁殖力が高く、1歳から妊娠を始めて環境がよければほぼ毎年子どもを産みます。交尾の時期は9~11月で繁殖期になるとオスの順位が群れの中で決まります。
優位のオスが多数のメスを囲い込む一夫多妻制なので、オスの個体数が減ったとしても繁殖力は落ちません。もし駆除対策を行わなければ4年で2倍にまで増殖するといわれています。
社会
山林に生息し、基本的には森林がある場所で生活しています。基本的にはオスとメスが別々に群れを作り、行動し生活します。群れの構成はさまざまで、親子で行動することもあれば数十頭の群れになることもあります。そのため生息密度が高くなり、被害を広げる一因となっています。
鹿が人間の生活に及ぼす影響とは?
鹿によって人間の生活が受ける影響で一番に挙げられるのが食害です。鹿から見れば人が植える植物も自然に生えている植物も同じです。人の植える植物は密植されている場合が多く、広範囲を探す必要がないため格好の標的となってしまいます。
群れで行動する習性から、鹿の通る道の草木が食べつくされて裸地化してしまうこともありますし、オスが角を擦り付けることにより樹木の皮がはがれたり枯れてしまったりする被害もあります。
近年では餌を求めて人の住むエリアにも現れるため、農作物や花への被害が広がっています。鹿の餌となる植物はほかの生物も食用としているため、同じ草を食べるネズミなどが減ったり、その植物だけを食べる昆虫が育たず、種が途絶えたりする現象もみられます。
このことにより生態系のバランスが変わり、自然環境全体への影響も懸念されます。なぜこのように鹿が人間に及ぼす影響が拡大しているのか見ていきましょう。
個体数の増加と生息地の拡大
環境省の自然環境保全基礎調査によると、1978年度から2014年度までに鹿の生息域は2.46倍に増えています。地球温暖化による積雪量の減少や積雪期間の短縮により鹿の生息区域が拡大していることが原因とされています。
狩猟者の減少・高齢化
狩猟者の数は1975年度から2017年度まで約6割減少しています。環境省が若手狩猟者の育成に力を入れたり自治体が駆除報奨金を設定したりしていますが減少傾向に歯止めがかからない状態です。ベテランハンターの高齢化も進んでおり、狩猟者への負担が増加しています。
耕作放棄地の増加
農業従事者の後継者不足や高齢化に伴い、耕作放棄地が増えています。荒れた土地に雑草が生い茂り、鹿にとっては絶好の生息地となっています。
鹿の対処方法
個人で鹿対策をすることはできるのでしょうか?さまざま工夫が必要な対処法について見ていきましょう。
柵の設置
鹿の被害防止策や駆除に効果的な方法は、敷地周辺に柵を設置することです。鹿は身体能力が高いため、1.5m程度であれば飛び越えることができるので、それ以上の高さの柵を建てましょう。柵に触れると電気が流れる電気柵も効果的です。初期費用がかかるのと、定期的な見回りと補修が必要となります。
音や光、においで威嚇
人間との関わりにより夜行性になりつつある鹿に対応できるのが青色LEDライトです。鹿が通るとセンサーが反応して光ることで鹿を驚かせます。光と同様にセンサーが反応して警報音が鳴る装置も有効です。
鹿の天敵であるオオカミなどの鳴き声を発するタイプもあります。大型の肉食獣の糞尿のにおいと同じ成分の商品や唐辛子成分を使用した忌避剤も一定の効果があります。これらの方法は効果が感じられるまで2~4週間かかるといわれています。
罠で捕獲
自治体の定める狩猟期間内であれば、狩猟免許がなくても罠を仕掛けることができます。設置が簡単で扱いやすい商品も多く販売されています。
鹿の駆除対策にはさまざまな方法がありますが、すぐに効果が出るかわからないものや、自分で対策するには手間や時間、費用がかかるものが多いため、害獣駆除の専門業者に依頼することをおすすめします。専門業者に依頼すれば、駆除や処分、再発防止策まで対応してもらえるので、鹿の被害にお困りの場合は相談してみましょう。
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